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●天皇制の暴力を許さない!天皇制を廃絶しよう! 天皇行事「第75回全国植樹祭埼玉2025」反対闘争に参加して
【参戦と天皇制に反対する連続行動】 森重和樹


5月25日、埼玉県秩父市でおこなわれた第75回全国植樹祭に反対する集会・デモに参加した。(主催・もうやめよう!「植樹祭」埼玉実行委員会) 

今回の植樹祭反対の取り組みに対して、秩父市は「植樹祭に反対する団体には施設を貸さない」と公園や会場を使わせないという不当な攻撃をおこなってきた。天皇4大行事反対の闘い、特に今回は秩父困民党蜂起の地に天皇・皇后が来るのならば闘わないわけにはいかない。警察権力のデモ妨害と右翼の暴力に抗して、西武秩父駅前での集会と聖人通りのデモ行進を闘い抜いた。


デモ隊に襲いかかる右翼

駅前では天皇・皇后を歓迎してか、祭りの傘鉾が飾られていた。その反対側で集会の準備を進めていった。私たちが準備を始めた途端、2名ほどの右翼の男が突然、怒鳴りながら突っかかってきた。警察官が取り押さえたが矢継ぎ早に飛び込んできた。

 午後1時半に集会がはじまり、まずは主催者があいさつをおこなった。集会が始まっても右翼の野次や突進は絶えなかった。主催者あいさつの後、参加者がリレー発言し、関西から参加した釜ヶ崎パトロールの会は奈良海づくり大会反対の経験を話した。つづいて私から大阪・関西万博反対闘争の報告、来年の大阪海づくり大会反対闘争の準備について発言した。発言中も右翼の集会妨害がさらに激化してこのあたりから、参加者が集会に集中しづらい状況になっていった。右翼の攻撃が続くなかでも神奈川、多摩、茨城、東京の参加者が発言をおこなった。静岡や府中からも参加があった。

 埼玉県警は右翼のデマを理由に、参加者に執拗に「事情聴収」を強要してきたが、私たち参加者は抗議してそれを阻止していった。


右翼の妨害をはねのけ、デモを貫徹する

 デモの出発時間は午後2時10分だったが、右翼の体当たり攻撃やさらに多数の警官の過剰警備によりすし詰め状態になり30分以上身動きが取れなかった。デモ隊が動き出しても当然右翼が突っかかってきて、さらにその人数は増えてきた。主催者からは約1時間弱のデモという説明を聞いたが、1時間でようやく駅前ロータリーを抜け出し市役所前にたどり着き、聖人通りに入った。それからも右翼は突っ込んできてマイクを破壊しプラ
カードや横断幕やゼッケンを奪う攻撃をしてきた。右翼はマイクでヘイトスピーチを浴びせるだけでなく、暴力でデモを叩きつぶそうとした。これに対して警察権力は容認し、暴力行為を放置した。

 右翼の妨害でデモは停滞させられたが、荒川にかかっている佐久良橋まで進んだ。橋の入口を警官が封鎖していて右翼がついて来れたのは橋の入口までだった。私たちは橋を渡って、ちちぶキッズパークの横まで進みデモを終了した。解散地点の周辺は公園以外何もない。解散後はここから西武秩父駅まで戻らなくてはならず、車に乗り合わせたり歩いたり各々で戻った。私は関東の仲間と歩いたが、警官が監視していた。佐久良橋の下から荒川上流の風景をゆっくり眺められた。駅に近づいてくるにつれ、やはり待ち伏せていたであろう右翼の姿もあり、我々を見ると突っかかってきた。右翼の動きを警戒しながら歩いていたら市街地にさしかかった時、傘鉾の巡行を見た。

 西武秩父駅前に戻った時も緊迫した状態は変わっていなかった。当然待ち伏せている右翼は度々突っかかってくる。デマを言った男も駅前にいて「連行しろ」などとわめいていた。警官も我々に対して執拗に事情聴収を行なおうとしてつきまとった。駅周辺の店で懇親会をしたが、右翼も警察も入ってきたためとても落ち着いて歓談できなかった。

関東の右翼の攻撃について聞いてはいたが、反天皇制運動に対してむき出しの暴力でつぶそうとすることを実感した。警察は右翼の違法な暴力を見過ごす一方、反天皇制を闘うデモ参加者にでっち上げまでしようとする姿勢には、猛烈な怒りを感じた。

 本当に「妨害の中、最後まで闘いぬいた」と、とても感じた。しかし、あれだけ右翼や警察の妨害や攻撃が大きかったゆえに「天皇4大行事がなぜいけないのか」「なぜ天皇制を廃絶しなければならないのか」という問題を現地で一体どこまでうったえられたのかという思いがわきあがった。

 それでも、差別や戦争の根幹である天皇制に反対する闘いを止めてはいけないことと、その闘いを労働者・人民の連帯へ拡張していかなければならないと改めて感じた。


警察に挟まれ、進めないデモ隊





関西共同行動ニュース No98